感電事故のあったBMWザウバーのテクニカル・ディレクター、ウィリー・ランプ曰く、
「今に至るまで、詳細なことはわかっていない」との答えだった。
「いくつかの説はある。全体的に、このようなシステムを安全にするのは工学的な課題であると思う。
あらゆる条件において、ドライバー、メカニック、マーシャルの安全を確保することは開発の一部である」
ボヤ騒ぎのレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表曰く、
「KERSは最先端の技術だ」と語る。
「そして我々のような独立チームにとって大きなチャレンジである」
「我々は自動車メーカーのような研究開発リソースがない」と言う。
「数週間前、バッテリーが『熱暴走』<訳注:酸素がバッテリー材料を酸化することによって内部でショートを起こし、温度を上昇させて一層の破壊をもたらす悪循環現象>を起こしてファクトリーで事故になった。
安全対策を通じて事故は封じ込めたが、バッテリーの生成する熱とエネルギーの量については懸念がある。
このバッテリーは来年のグランプリ・ドライバーの後ろに設置されるのだからね。
確かに、将来に向けた非常に興味深い技術ではあるが、我々は2009年にKERSシステムを安全に搭載できるのだろうか?」
フォース・インディアのマイク・ガスコイン氏曰く、
「ドライバーの後ろにある燃料タンクの下、どんな衝突があっても構造的に無傷であるモノコック内部にバッテリーを設置することを考えている。
密閉ユニットになるはずなので、安全性に問題はないと思う」
開発段階の初期トラブルが続発している状況ということでしょうね。
これが解消されれば十分に実戦投入できるレベルにあるということでしょうか。
BMWザウバーのマリオ・タイセンは
「来年の第一戦からKERSでレースをするのが目標だ。
しかしどのような革新的プロジェクトも、実戦投入するまではわからないものだ。
初戦に間に合うという自信はある。
たとえ初戦が無理でも、第二戦あるいは第三戦には導入できる」
と来年度の投入に自信を持っているようです。
KERS自体にどんなアドバンテージがあると予想されているかというと、
「非常に優れたシステムがあれば、ラップタイムのアドバンテージがある」と言う。
「1周あたり0.2~0.3秒短縮できるだろう。
でも何よりもオーバーテイクのときにアドバンテージがある。
なぜなら約7秒間80馬力が追加されるので、他のマシンをオーバーテイクすることができるだろう」
オーバーテイクボタン復活が華麗に復活するわけですね。
最終的には何の問題もないレベルまで持っていくと思いますが、2009年の前半はKERSのトラブルでリタイヤって事が増えそうですね。
最後に、マイク・ガスコイン氏のそれを言っちゃいかんだろ発言をどうぞ。
「F1は、スポンサーシップと正しいメッセージを送ることで生き延びている。
グリーンなメッセージは非常に有意義だが、KERS自体は環境に優しいのだろうか?
いや、これはとても高価で、扱いにくいバッテリーをたくさん使う。
バッテリーは何度も捨てることになるだろうね!」
F1通信:KERS :素晴らしい新世界
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FMotorsports F1: トヨタ KERS(エネルギー回生システム)に関するルカ・マルモリーニ Q&A
グリムス(gremz)
Technoratiのタグ KERS, eco, F1
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